現場の仕事を“経営視点”で分解してみたら

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忙忙しいのに利益が伸びない理由

「現場はとにかく忙しい」
「社員も一生懸命動いている」

にもかかわらず、利益が思うように伸びない。
その理由を“景気”や“人手不足”のせいにしていませんか?

実は、原因はもっと身近なところにあります。
それは、社長の目線と現場の動きがズレていることです。

経営者は「売上・利益」という数字を見て未来を考えます。
一方、現場は「目の前の仕事を回すこと」に意識が集中します。
この目線のズレが、気づかぬうちに利益を食いつぶしているのです。


改善は「悪いところ直し」ではなく「未来設計」

「改善=悪いところを直す」
「効率化=コスト削減=我慢」

こうした誤解は根強くあります。
けれども本来の改善は、未来を描き、その未来に近づくために仕組みを整えることです。

そこには2つの方向性があります。

  1. 売上を伸ばす改善
    DXを導入して事務作業を削減し、営業マンが顧客提案や訪問により時間を割けるようにする。
    行動量と質が増えれば、売上は着実に伸びます。
  2. コストを下げる改善
    現場に隠れた無駄な作業を効率化し、1つの作業にかかる原価を下げる。
    浮いた工数は別の仕事に割り当て、生産性を底上げする。

つまり改善とは「修理」ではなく、
数字を動かす未来設計のプロセスなのです。


現場を経営視点で“解剖”する

現場を経営の目で分解すると、見えてくるのは次のような構図です。

  • 売上につながらない作業に人が取られている
    誰も読まない報告書、形式的なチェック、二重入力。
  • 属人化が利益を圧迫している
    「あの人しかできない」作業が増え、休めない・引き継げない状態に。
  • 思考停止で続けている業務がある
    「昔からこうやっているから」と惰性で残っているフロー。

現場の努力自体は尊いものです。
しかし、これらの動きが利益に直結していないのであれば、
経営視点から見ると“見えない損失”なのです。


経営と現場をつなぐ改善導線

ここで大切なのは、経営者が「現場を責める」ことではありません。
むしろ、一緒に業務を分解して「数字につながるか?」を問い直すことです。

  1. 解剖
    業務を細かく分解し、担当者・工数・成果を洗い出す。
  2. 見える化
    売上・原価・工数の関係を図に落とし込み、ムダを可視化する。
  3. 再設計
    DXや効率化を取り入れ、余力を営業や新規事業に振り向ける。

この流れを繰り返すことで、現場の努力が経営数字と直結するようになります。
そして初めて、社長の未来像が“現場で動く計画”に変わるのです。


整え屋として伴走する改善

経営者が現場の動きを経営視点で分解できるようになれば、

  • 利益を圧迫していたムダが削減される
  • 属人化が仕組み化され、誰でも回せる体制ができる
  • 現場の努力が売上や利益につながる

こうした循環が生まれます。

私は「整え屋」として、経営者や幹部の皆さんと一緒に現場を解剖し、
“売上を生む改善”を動く計画に変える伴走をしています。

「社員は頑張っているのに数字が伸びない」
「現場の努力と経営の成果が結びついていない気がする」

そんな思いがあるなら、ぜひご相談ください。
一緒に現場を経営視点で分解し、未来を整える改善を始めましょう。

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